難民申請者に無料歯科診療=全国初、国連事務所と大学連携−横浜(時事通信)
鶴見大歯学部(横浜市)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所とNGOが連携し、日本への難民申請者を対象に無償で歯科治療を行うプロジェクトが今月からスタートした。難民申請者に対する日本の医歯系大学の支援は全国初という。
UNHCRによると、この数年間、難民申請者は増加し、2009年には約1500人から申請があった。このため、認定までの手続きが長引き、治療費をその都度支払えない患者が増えた。政府の生活支援予算も窮迫。医療保険対象外の難民申請者は、適切な治療を受けられなかった。
他の医大もこのプロジェクトを参考に支援の検討を始めており、援助体制の遅れが指摘される日本で、大学、国連機関主導の難民に対する健康支援が本格化しそうだ。
23日に鶴見大病院を訪れたミャンマーの女性は「歯痛を我慢していた」と訴え、早速治療を受けていた。
鶴見大によると、治療希望者は国籍別でミャンマーが多いが、スリランカ、トルコ、ジンバブエ、ネパールの人もいるという。費用は全額大学負担。年間300人程度の受診が想定されるという。診療は原則木曜日。
問い合わせはUNHCR駐日事務所。電話03(3499)2310。
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